前にテレビで東進の林先生が
「勉強の出来る子供ほど字が汚い」という話をされていました

私自身はこれ実は一般常識の範疇だと考えていましたが
意外と知らない方も多かったようで

この話は実はかなり単純な話で
「九九の九の段を言ってみてください」というのと
「九九の九の段を書いてみてください」というのを
別々にやってみると言うより書く方が
時間が掛かりますよね?

この「言う」という作業は厳密に言えば少し違うのですが【脳】の処理速度
「書く」という作業は【手】の処理速度をそれぞれ表します

勉強の出来る子というのは
大まかに言えば【脳】の処理速度が速い子であって
一方で手の動きは人によってそんなに差が付かない部分である為
【脳】の処理速度に【手】の処理速度が付いていけない事が
勉強の出来る子には起きやすく
字を丁寧に書く事が非常に難しくなり字を書く事が疎かになりやすい結果
「勉強の出来る子ほど字が汚い」という現象が起こりやすいのです

その後林先生は「勉強しなさい(テストで良い点を取りなさい)」というしつけと
「字を綺麗に書きなさい」というしつけについて言及します
簡単に言えばこの2つを同時にやる事は不可能であるという意の発言をし
同時にその2つの事を言えばまず【丁寧に書く事】を優先し
結果丁寧な字を書く勉強の出来ない子が生まれやすい
という意の発言をされていました

これも話は単純で
「勉強しなさい」というのは
【脳】の処理速度を速くしなさいというしつけ
「字を綺麗に書きなさい」というのは
【手】の処理速度を遅くして丁寧にしなさいというしつけ

【脳】の処理速度を速くしながら【手】の処理速度は遅くしなければならない
完全に矛盾してしまっている訳です
このしつけを同時にさせる事は
逆立ちしながら食器洗いを急いでしなさい
というレベルの難しさを要求しているイメージです

もしかしたら出来る人もいるかもしれませんが
ほとんどの人は出来ないであろうというレベルです

そういうしつけをすると子供はどうするか?
これはほぼ二択でしょう

1.両方を同時に出来ないから両方諦める
2.両方を同時に出来ないから簡単な方からやる

1の場合は完全にしつけ失敗です
ただこれは子供が悪い訳ではなく
親が無茶を言い過ぎた為に起きた親の失敗です

2の子供はまだしつけが成功する見込みがありますが
「簡単な方」となると100%【字を綺麗に書く】方にシフトしていきます
当たり前です
物事は速くするより遅くする方が簡単ですから
100mを15秒で走れる人が10秒で走れと言われたら相当難しく時間が掛かりますが
20秒で走れと言われたら簡単に短時間で可能になりますよね?

だからこそ子供のテストの点数を上げたいときに
字の丁寧さを同時に求めてしまうのは愚策と言わざるを得ないのです


では何故こんな話をしたのか?
人間は子供に限らず物事が難しい時に
それを一つ一つ解決しなければならない場合
簡単な方からやる人が多いのです
特に競馬ファンが競馬の予想をする時はそれが顕著です

3頭同じような成績の馬が居ます
この中から1頭単勝を買おうとした時
多くの人が「1頭良い馬を選ぼう」としがちです
その方が考えるのが簡単ですからそうなります

良い馬の定義と言えば
良血であったり トップジョッキーであったり
人気をしている馬であったりと様々ですが

正直に言えば競馬で儲けたい場合に良い方に流れるのは100%アウトです
これはもう断言できます
良い馬=人気になりやすい馬=儲けにくい馬
という式になりやすい為です

極端な話 同じような成績の馬なら
同じような順位で走ってくる可能性が高いと考え
3頭の中で一番人気薄の単勝を買うというのが
競馬で一番手っ取り早く儲ける方法です

まあ上記のような話は暴論ですが
競馬はより確実に行こうとすると
基本的に人と同じ予想になる事が多く
結果人気のある馬を買う事になり
一度に大量のお金を得ることが難しくなります

一度に大量のお金を得てしまった方が
競馬は儲けやすくなりますから
常に能力が同じと判断すれば人気薄から狙う癖を付けた方が良いと考えています

この癖を付けるのがかなり大変で
結局良血やトップジョッキーの方が勝率が高いのは事実なんですが
競馬は人と違う考え方を出来る人が
全員が賭けた資金を容易に総取りしやすいゲームである為
この癖を付けられたら意外とすぐに
大きく勝つ事が容易になりやすいです

参考にしてください